相互理解は「相手の心と体を理解し合うこと」が大切です。
これからの世界は、今までの慣習や文化に対して新鮮な眼差しを向け、
互いに支え合い助け合うことが求められています。
さあ! お互いを理解する時代を始めましょう!
あなたは生理を知っていますか?「日本では誰もが知っている。」 そう思うかもしれません。しかし、世界的には未だに偏見が多く、社会生活において不自由に感じる女性が多いのが現状。あなたは、生理について、どのくらい理解しているのか改めて考えてみましょう。
当協会は、より良き社会環境や生活、コミュニティーづくりの観点から、ケニアの課題に対し「生理プロジェクト(生理環境改善)」を2023年に立ち上げ、継続して活動を行なっています。生理に対する偏見やタブーをなくし、肉体的精神的負担を軽減することで、ケニアの女性が自由に羽ばたけるコミュニティづくりを目指しています。
女性の体や生理、正しい月経衛生対処の知識を身につけられるよう、村と小中学校にてワークショップを開催しています。
古着からの布ナプキンと生理用ショーツ(男性の場合はトランクス)、固形・液体石鹸の作り方教室も同時開催。
手作り布ナプキンは吸水性が劣るため、市販品の使用を望む女性が多く、女性の所得向上も促していく必要があります。貧困家庭の女性を主な対象として農業技術トレーニングを実施。日常消費されるバナナ、生理中の貧血予防にも役立つかぼちゃやほうれん草の栽培指導を行なっています。
生理期間中の身体と手作り生理用品を清潔に保てるよう、家庭レベルでの給水環境改善にも取り組んでいます
水専門家による雨水の有効利用についてのレクチャーと、集水効果の高い雨樋の設置トレーニングを実施。
一般的に利用されている池と川は水質に問題があるため、住民が安全な水を継続的に確保できる浄水剤を用いた浄水トレーニングを実施。
プロジェクトが始まってから、ケニアの女性たちに自立の意識が芽生え、女性グループが協力することでその心が大きく成長してきました。また、男性の意識も次第に変わり、女性をサポートするようになってきました。ある女性は、下着や生理用ナプキンの制作やバナナ栽培を始め、自分で収入を得て、自ら家計管理をすることで、経済的な自立心も強くなったと話します。今では新しいミシンを購入し、コミュニティのお手本として、プロジェクトを推進するようになっています。女性が自身の能力を伸ばし、社会の中でその能力を発揮できることは、より良いまちづくりにとって欠くことのできない大切な要素です。
日本では、生理用品がコンビニやドラッグストアなどで簡単に手に入る時代となり、生理に対する理解も進んでいるかのように見えますが、若年層や低所得者層の中では「生理の貧困」も日常的な問題になっています。 当協会は、このような状況に目を向け、ケニアと日本での活動を通じ、「女性の安全安心な暮らしの実現」を目指します。
写真:高校での布ナプキンづくりワークショップ
写真:グローバルフェスタJAPAN